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「何です?」
セフィロスは分かっているのか、口端を吊り上げながらヴェルディを見る。
「ハァ・・・、君の方が魔力の質も量も半端じゃないだろうに・・・。何故、私が君の分まで・・・」
「一緒に行くんですよね?なら、僕の分まで責任を持って魔力を注いで下さい」
不敵な笑みを浮かべると、セフィロスは、腕を組んで目を閉じた。
横からヴェルディの溜め息をつく音が聞こえた。
いいぞ。
存分に後悔しろ。
僕と共に行動しようとするからこうなる。
セフィロスが何もしないという事が分かったのか、ヴェルディは諦めて2人分のテレポートに必要な魔力を魔方陣に注ぎ込んだ。
* * *
「ようこそ、ヴェルディ・ナイトレイ様、セフィロス・B・ローズマリー様。法務大臣がお待ちかねです」
政府の瞬間移動(テレポーテーション)室に着くなり、出迎えに見覚えのある女性が来た。
名前は忘れたが、確か大臣の秘書だったと思う。見るからに、自分は綺麗だと自惚れていそうな女だ。
セフィロスは、フルネームで呼ばれた事に気分を害しながら、秘書に着いて法務大臣の居る所まで歩き出した。
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