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分かっているじゃないか。
セフィロスは、不愉快さを顔に出すと近くにあったソファーに座った。ヴェルディも続いて座る。
カオスもセフィロスの隣に座ろうとしたが、無言で睨まれ、仕方なく向かいのソファーに座り込んだ。
「で?何故お前は僕達を此処へ呼んだ?ミス・ローズマリーに報告が届いていたのなら、お前はもう知ってるんだろう?」
「うん、知ってるよ」
バシャッ!────
あっさりと答えやがったカオスに、セフィロスは目の前に置かれた熱々の紅茶をぶちまける。
カオスはしばらく顔を押さえて転げ回っていた。
「で?用件は何だ?」
セフィロスは、ソファーの背凭れに盛大に凭れながら足を組み、額に青筋を立てながら、カオスを睨む。
「僕は、お前と戯れている程暇じゃない。一体、何時だと思ってるんだ?夜明けの5時手前だぞ?今日は学校があるんだ。手短にしろ」
紅茶をぶちまけた事など、悪びれる様子は全くなく、再び入れ直された紅茶を手に取る。
今度はちゃんと飲む為に。
カオスが条件反射でハンカチで顔をガードしたのを見て、鼻で笑う。
そこまでされて、何故自分を自らのテリトリーに入れるのか理解に苦しむ。
ミラといい、カオスも大概奇天烈だな。
セフィロスは黙って紅茶を飲み干した。
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