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セフィロスは、さっさと教会に帰還すると、教会にある自室へ足を運んだ。
家が無いから、とか関係なく、教会に所属する者は、例外なく全員、教会に住んでいる。
食事も服も全てが支給される。
決して、生活には問題ないのだが、一部では不服に思っている者が居るようだ。
それは、此処に居る者全員、家族と会ってはいけないという規則。
連絡も一切禁止。
何故そうするのか、不思議に思った事は何度もあったが、ミラに聞くのもあれなので、何となく止めておいた。
教会には教会の事情がある。それが嫌なら此処に所属しなければいいだけの話だ。
自分には関係ない。
セフィロスは、纏っていた黒いコートを剥ぎ取ると、ベッドの横にあるコート掛けに無造作に引っ掻けた。
堅苦しい学校の詰め入りカッターシャツと違って、ゆとりのあるブラウス。
襟首には、無造作にリボンが巻かれている。これは、前にファッションだと言ってミラにプレゼントされてから、何となく気に入っており、教会のコートの下にバレないよう着けている。
いつも使っているとミラにバレると、皆の前で感激の言葉を並べ、最終的にセフィロスに恥をかかせるだろう。
それだけは勘弁してもらいたいものだ。
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