‡第1楽章‡

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セフィロスは、リボンを解くと学校の制服に着替えた。 結局、昨夜任務をこなした後、移動中の馬車の中しか眠る事が出来なかった。 学校では絶対授業で寝よう。 セフィロスは、とんでもない事を考えながら部屋を後にした。 「あれ?セフィ、今日は早いね?何かあるの?」 学校に着くなり、開口一番がそれか? セフィロスは、目の前に居る自分より少し背の高い女を睨み付けた。 何か今日は睨んでばっかりだな。 自分で少し反省すると、挨拶もしないで学校の廊下を歩き始めた。 「ちょっと!私を置いてかないでよ!」 慌てたように小走りで掛けよってくる女。 名を、シェリー・ハロルド。 背は高いが、細くて手足が長いので男に人気がある。 何かと構ってくるのがたまに傷だ。 大人しくしておけばいいものを。毎度の事ながら、溜め息でもつきたい気分だ。 今日は厄日だ。 「いつも言ってるでしょう?僕と並んで歩かないで下さい」 「えー?良いじゃない、別に」 全く良くない。 お前と居たら変な意味で目立つんだ。自分の容姿が並外れている事を自覚しろよ、この女。  
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