957人が本棚に入れています
本棚に追加
セフィロスは、リボンを解くと学校の制服に着替えた。
結局、昨夜任務をこなした後、移動中の馬車の中しか眠る事が出来なかった。
学校では絶対授業で寝よう。
セフィロスは、とんでもない事を考えながら部屋を後にした。
「あれ?セフィ、今日は早いね?何かあるの?」
学校に着くなり、開口一番がそれか?
セフィロスは、目の前に居る自分より少し背の高い女を睨み付けた。
何か今日は睨んでばっかりだな。
自分で少し反省すると、挨拶もしないで学校の廊下を歩き始めた。
「ちょっと!私を置いてかないでよ!」
慌てたように小走りで掛けよってくる女。
名を、シェリー・ハロルド。
背は高いが、細くて手足が長いので男に人気がある。
何かと構ってくるのがたまに傷だ。
大人しくしておけばいいものを。毎度の事ながら、溜め息でもつきたい気分だ。
今日は厄日だ。
「いつも言ってるでしょう?僕と並んで歩かないで下さい」
「えー?良いじゃない、別に」
全く良くない。
お前と居たら変な意味で目立つんだ。自分の容姿が並外れている事を自覚しろよ、この女。
最初のコメントを投稿しよう!