~吹雪の洗礼~

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「うわ…」   「な…」   二人は外の景色を見たあと、同時に言葉を失った。   「た、確かに山の天気は変わりやすいって言うが…。」   「この吹雪は一体…。」   二人の目の前には一寸先も見えないほどの猛吹雪が吹き荒れていた。   「やっぱ中に入るか…」   チッと舌打ちをしたあと戒はロッジ内に戻ろうとするが、宗太が吹雪いてる一角を指差しながら震えていた。 「か、かかか戒…あそこに…」   「ん?どうしたんだ?」   宗太の指差す先には、不安定に動く影がゆらゆらと揺らめいていた。
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