183人が本棚に入れています
本棚に追加
「同じようなこと、聞こうとしてたんだね……」
「そうですね……」
俺達はしばらく黙り、俺から切り出した。
「『義理の妹』とは俺にとって憧れ。『血のつながった妹』とは何か違う、ある種の感情があるのかな」
俺の答えに、綾里ちゃんはクスリと笑った。
「私にとっての『義理の兄』も、やっぱり憧れの存在です。昂さんと……お義兄ちゃんと『血のつながった兄』とは何かが違うんですよね」
――お義兄ちゃん
どうやら綾里ちゃんは俺を義兄と認めてくれたようだ。
なら、俺も――
「綾里」
「……えへへ」
俺の言葉に、照れたように笑う我が妹。
周りを見れば、母さん達も笑ってる。
俺と綾里は向き合い、微笑んで、母さん達に言った。
最初のコメントを投稿しよう!