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俺は義理の妹に憧れている。
…………。
…………いや、別に頭がおかしくなったわけではない。というよりは、少なくとも男子なら一度は夢見るものだろう。
ただ、俺が憧れているのは『義理』の妹、ここが大事だ!
俺は生まれてこの方一人っ子なのだが、俺の友達には血のつながった妹がいる。実際見たことはないのだが、兄を召し使いのように扱うらしい。そんでそいつが『優しい義理の妹がほしい!!』なんて言ってたせいで、俺もそういう風に思っちまったわけだ。……でも良くないか、実際義理の妹とかいたら?
まぁ、前置きが長くなってしまったが、俺が何を言いたいのかと言うと――
「昂(コウ)、下に降りてきなさい!正樹(マサキ)さんと綾里(アヤリ)ちゃん、来たわよ!!」
下から母さんの俺を呼ぶ声が聞こえる。
正樹さんは母さんの再婚相手で、綾里ちゃんは正樹さんの連れ子。俺と同い年なんだが、誕生日は俺の方が早い。
……つまり、な――
俺に義理の妹ができたわけだ。
†昂†
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