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「お話があります、正樹さん」
「ん?改まって何だい、昂くん?」
「綾里ちゃんにいくつか、質問があるんですけど……」
「あっ、奏さん、私もです。私も昂さんにいくつか質問があります」
綾里ちゃんも?
まさか俺と同じで、俺が理想の義理の兄か調べるつもりか?
「まぁ、いいんじゃないかな」
「2人が仲良くなるのは良いことですしね」
母親と正樹さんが暖かい目で見ているが、ここは言うしかない。
「綾里ちゃん、俺はこれから5つ質問する。その内3問、合格しなければ君を『義理の妹』と認めない」
「「は?」」
「私もです。私も5つ質問しますので、もし3つ以上合格しなければ昂さんを『義理の兄』と認めません。綾里と呼ばせませんし、お義兄ちゃんとも呼びません」
……やはり考えてることは同じだったか。
「何かもうこの時点で息合ってるし、もう兄妹で良くない?」
「「外野(お父さん)は黙ってろ(てて)!!」」
俺と綾里ちゃんで正樹さんの発言を一蹴すると、お互い向かいあった。
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