一話・少女と少年

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ブランコで遊ぶ子供たちやペットをつれてジョギングする人。 その中心には噴水があり、周りにはベンチが置かれている。 そのベンチにポツンとひとりの青年が座っている。 長い黒髪を後ろで縛り、童顔でほっそりとした体型‥ そこへ茶色い長い髪の女性がアイスを持って近付く。 「お待たせー睦月、はい!」 「はいって、‥姉さんの分は?」 姉さんと呼ばれた女性の右手には、コーンの上にアイスが二つ乗っている。 左手には何も持っていない。 「だから、一緒に食べよ♪」 あきれ顔の青年。 睦月の姉は、睦月に強引気味にアイスを持たせてから、アイスを舐めた。 「睦月も食べて食べて♪」 姉の笑顔に素直に笑い返せない、照れ隠しする睦月。 睦月はアイスを舐める。  
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