一話・少女と少年

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      「あ‥」 睦月の頬にアイスがついた。 すると姉は顔を近付け、睦月の頬を―― 「ね!姉さん!!人前で!!」 「大丈夫‥周りからは恋人同士にしか見えないって‥」 相変わらずな笑顔で丸め込まれる。 睦月はヤレヤレみたいな顔をしたが、顔が真っ赤になっていた。 そんな睦月の表情に満足気な姉。 「フフフ!かわい!」 「あのね‥」 「やっぱり、こうやって睦月とふたりで いると落ち着くな」 睦月によっかかる姉。 その行為を照れながら受け入れる睦月。 「姉さん、他の星の仕事、頑張りすぎてるんじゃない? あまり、無茶すると体に毒だよ?」 「ん、そだね‥‥」 少し‥‥寂しそうな顔をする姉。 それをなんとなく感じる睦月‥ 姉は睦月の肩に頭を置き、目をつむった。 「姉さん‥」 しばらく‥‥‥そのままの体勢で沈黙する。 和やかな姉弟の雰囲気‥  
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