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「うッ…うるせえな!食えないとはなんだよ、ちゃんと食えるぞ!」
俺はおもむろにスコーンを取った。
ちょっと焦げていて形もおかしいが、食えるはず。
俺はスコーンをかじった。
と、同時にガリッという音と、俺の歯に痛みが走った。
「………やっぱり食べれないじゃないか」
アルは苦笑しながら言った。
そんなアルを見ていたらなんだか悔しくて、憎たらしくて。
視界がぼやけた気がした。
「う……うわぁー!!もう作ってやんねーからな、ばかぁ!」
俺はそう叫んで、ガバッとスコーンを抱き抱えた。
なんだか俺が惨めに見えて。
「はぁー…全く君は子供だね」
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