371人が本棚に入れています
本棚に追加
「離れねーあるよ。いきなりどうしたんあるか?」
我はイウ゛ァンの背中に手を回した。
イウ゛ァンの瞳からポロポロと涙が溢れた。
あぁ、いつまで経っても子供のまま。
全く手の焼ける子供だ。
「君がッ……僕の前から消えるのが怖いんだ……っ…お願いッ……ずっとずっと一緒にいてッ……僕を捨てないでッ…!一人にしないでッ…!」
イウ゛ァンは譫言(うわごと)のように繰り返す。
我は小さく笑みを溢した。
我はきっとイウ゛ァンから離れる事など出来ないのだろう。
それなら我はイウ゛ァンの孤独を、心の穴を埋めてやろうと思った。
ずっと、ずっと。
最初のコメントを投稿しよう!