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「トーリス…」
そっと彼の名前を呟いた。
勿論彼からの返事はない。
まぁ部屋に閉じ籠っているのだから当たり前なのだが。
彼に素直に言えたら。
俺に勇気があればどれだけ楽だっただろうか。
こんなに悩む事も無かったのだろうか。
こんなに苦しむ事も無かったのだろうか。
なんだか今は不本意だが、恋に悩む乙女の気持ちが痛い程分かる気がした。
「はぁー……」
俺は盛大にベッドにダイブして枕に顔を押し付けた。
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