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さ…信繁の屋敷
「家臣の中には未だに信じられぬ者がおると思うが父上がなんとかしてくれよう」
「そうだと良いんですが…」
「あと、父上は幸弘に某の影武者を務めるよう言ったがそちに死なれてしまっては歴史は帰られぬ…頼綱!」
「はっ!」
「おぬしは某の傅役だが幸弘に死なれても困る!頼むおぬしの力を某だけでなく幸弘にも貸してやってくれ」
信繁は人目もはばからず土下座した
「の、信繁様!頭をお上げくだされ!この頼綱、とうに幸弘殿を守る決心はついておりまする!」
「何だと?」
頼綱は幸弘を一目見た時から他人事ではないと感じていた
「幸弘殿はもはや我らの一員!決して死なせるような真似は致しませぬ」
「よう言うたな!頼綱」
「父上!」
「敢えて影武者をやれと言って正解だったのう!のう?頼綱」
「はっ!」
「その決意に偽りはないな?」
「ありませぬ!」
「信繁も幸弘も我らと同じ真田の人間じゃ、頼んだぞ頼綱」
「はっ!お任せくだされ」
昌幸は信繁らを試し改めて頼綱に忠誠を誓わせると共に真田家の絆を強固するのだった
そして戦国の世は怒涛の如く変化していくのである…
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