Nの誕生日

1/1
前へ
/5ページ
次へ

Nの誕生日

撮影が終わって控室に入ると先に上がってた赤西が寝ていた。 そーとー疲れてるんだなぁ…俺くらいはそっとしといてやろう。……あ。赤西の手元に視線を落とすと今日貰った写真を持っていた。ふと、インタビューの時の会話を思い出す。 「赤西、メールもよこさなかったんですよ!」 「俺、メアド知らないし」 「じゃあ、電話でいいから」 5年以上一緒にいるのにメアドも知らなかった。そんなに気にならなかったのは毎日の様に顔合わせてたからかな? 周りを見渡すと、テーブル上には都合良く油性ペン。 手にはさっき貰った写真…ペンを手に取って自分の写真にメアド書いて、眠っている赤西が持っている写真に重ねた。下になんかあるな、くらいしか解らないようにして… □■□■□■□■□■□ んー…あれ?ここ、家じゃないの?楽屋かぁ…誰もいねぇし💧もー皆帰ったのかなぁ? …ぎぃ 「ぅわ💥」 「おーう。おはよう赤西😁」 まだ皆撮影してたんだ💧 「中丸ー。みんなわぁ?」 「帰ったよー。俺で最後。うん。」 …ん?さっきから中丸の態度がよそよそしい…やたら俺の手元… 「あ゙?何コレ??」 さっき貰った写真の中に見覚えのないモノが混じっていた。 今、暇を持て余して煎餅くってる奴が写ってた。 「中丸ーコレは?」 「ん?…写真だね」 よく見ると、マジックペンでメアドが書いてあった。 そーいや、電話番しか知らなかったから丁度いい。 …あーさっきのインタビューね(笑 しょうがねぇなぁ✨ 「中丸。これバースデイプレゼントね。」 「は?…。」 手元に目をやると何やら乱雑に文字が書かれている。笑える。さっきの悪戯の仕返しらしい。そそくさとこの場から去ろうとしている主犯者を呼び止める。 「仁、………。」 はは(笑。 何て言ったかだって? さあ、なんだっけなぁ?
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加