78人が本棚に入れています
本棚に追加
〔2〕
5分ほど後、私をのせたタクシーは予定通り神山港に到着し、私はあらかじめ用意していた財布からタクシー代を支払うと、タクシーを降り、港に降り立った。
港には白い大型客船が停泊している。
その乗船口に、係員と思ぼしき、若い男性が立っている。
そしてその向かいには、サングラスをかけた女性。どうやら参加者のようだ。
係員の若い男性は私に気づくと、会釈した。女性は少しこちらを見たが、すぐに係員から鍵を受け取ると船内へと消えていった。
私が近づくと、係員は、「ようこそ、ミステリ甲子園決勝大会へ。失礼ですが招待状はお持ちでしょうか?」と言い、招待状を確認した。
最初のコメントを投稿しよう!