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零夜は鞄を肩にかけ、学校に続く道を歩いていた。
「オイ、アイツだよ……。」
「マジで?早くいこうぜ。殺されかねねぇ……。」
「ヤバイよ……あの人、ヤクザを一人で潰したって……。」
「嘘……。なんでそんな化け物がこの町にいるのよ………。」
しかし、零夜に掛かるのは軽蔑と恐怖。町を歩く人々はけして零夜と目を合わそうとはせず、早足で歩き、ヒソヒソと噂していた。そして零夜を”化け物”と呼ぶ。
「(ハァ………。またいつも通りか。いい加減何かあれば言えばいいのに……。大体俺が何かしたか?俺はあの時人を助けただけ。何故そんなことを言われなければならないんだ!!)」
零夜は内心激昂していたが、表情には微塵も出さずに歩いていた。
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