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「ハツ、助けてよぉぉぉ!土方さんがぁ!土方さんが、ご乱心だよおお!」
小柄な女子が、屋敷内を走り回る。
彼女の名前は戸尾蒼姫(とおそうき)。歳はまだ十五、六歳で、曲がったものが大嫌いな頑固者である。
「ご乱心じゃねぇぇえ!あほかお前はっ!」
その後ろを物凄い形相で走っているのが、かの有名な鬼の副局長…土方歳三である。
「待て蒼姫!待たねぇと切腹だっ」
「待てと言われて待つ者は居ません!!」
蒼姫は、土方が伸ばしてきた腕をひょいと避けると、近くの部屋に逃げ込んだ。
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