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――その頃蒼姫達は…
「ちょっと沖田さんっ歩くの早いですよ…何時もの三倍くらい」
「早くしないと売り切れちゃいます。ほら、蒼姫さんに土方さんも!早くしてくださいな」
賑やかな店が並ぶ通りを歩いていた。そして、何故か先頭は沖田。途轍もない速さで歩いてゆくので、追いつくのも一苦労だ。
「あ…着きました。此処です、此処」
そう言って指差した店は、女物の小物を扱うお店だった。
「ままままさか!!沖田さん、女装…するのですか?」
「しません。土方さんがしますよ」
素でボケた蒼姫に、沖田のツッコミが加わり、被害は土方に。
「いや、俺もしないぞ。…新撰組で女装するのは、山崎ぐらいだろ」
「呼びました?土方さん」
ヒョコッと店の影から姿を現したのは、山崎蒸。腕の良い監察である。
「山崎さん…そんなヒョコヒョコ姿現してたら、顔知られちゃいますよ」
蒼姫がすかさずツッコミをすると、山崎はハッと顔色を変えた。
「どないしよ!俺良く人と仲よお話すから、顔知られてるかもしれんわ」
「それじゃあ意味無いじゃないですか…馬鹿監察」_
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