第一章:波瀾万丈

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    ――その頃蒼姫達は…     「ちょっと沖田さんっ歩くの早いですよ…何時もの三倍くらい」     「早くしないと売り切れちゃいます。ほら、蒼姫さんに土方さんも!早くしてくださいな」     賑やかな店が並ぶ通りを歩いていた。そして、何故か先頭は沖田。途轍もない速さで歩いてゆくので、追いつくのも一苦労だ。     「あ…着きました。此処です、此処」     そう言って指差した店は、女物の小物を扱うお店だった。     「ままままさか!!沖田さん、女装…するのですか?」     「しません。土方さんがしますよ」     素でボケた蒼姫に、沖田のツッコミが加わり、被害は土方に。     「いや、俺もしないぞ。…新撰組で女装するのは、山崎ぐらいだろ」     「呼びました?土方さん」     ヒョコッと店の影から姿を現したのは、山崎蒸。腕の良い監察である。     「山崎さん…そんなヒョコヒョコ姿現してたら、顔知られちゃいますよ」     蒼姫がすかさずツッコミをすると、山崎はハッと顔色を変えた。     「どないしよ!俺良く人と仲よお話すから、顔知られてるかもしれんわ」     「それじゃあ意味無いじゃないですか…馬鹿監察」_
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