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「なんだよ、屋根の上にも上れなかった貧弱娘!」
「私は監察じゃないからいいんですー」
蒼姫達がそんな言い争いをしているうちに、どんどん土方の機嫌は悪くなっていった。
「ありゃ、土方さん…どうしたんです?血管浮き出てますけど」
総司がにこやかに土方に問いかけると、土方はさらに青筋を浮かせた。
「蒼姫も蒸も、何時まで言い争えば気が済むんだぁぁ!」
―――――
土方の堪忍袋の緒が切れたとき、一方屯所では穏やかな空気が流れていた。
「ねぇ藤堂さん。私の姉――蒼姫、女子として見れると思います?」
「いや、ないな。ないないない」
「ですよね…あれを可愛いといった方、少し異常だと私は思いますもん」
そう初也が溜息交じりに零すと、藤堂の肩が少し上がった。
「いやー…結構関わりの無い隊士達には、評判がいいんだよね」
藤堂は"わけわかんない"といいながら、初也の座っている布団にダイブした。
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