日常

2/4
46人が本棚に入れています
本棚に追加
/168ページ
「当たり前な日々」     そんな言葉が的確だった。     21:15 -都内、京○線電車内- その日も晋慈は電車に揺られ、帰路を目指していた。      山科 晋慈 28歳 会社員  (ヤマシナ シンジ)     この話の主人公だ。     晋慈には幼なじみで同い年の妻祐子と4歳になる娘の千利がいた。     学生時代はテニス部に所属、運動神経もよく、勉強の成績も上々だった。     就職や結婚もトントン拍子で決まった。     しかし、世にいう幸せな家庭を手にした男は毎日に退屈を感じていた。
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!