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すると教室内はそわそわして、なんだか落ち着かない感じ。特に女子。
「ね、今日何かあるの?」
私がそう言うと、えっちゃんは目を丸くした。
「忘れたの?今日転入生来るんだよ!」
言われてみればそんな気が…。
「そっか。転入生は男の子みたいね。」
えっちゃんはニヤリと笑った。
「そう。しかもカッコいいみたいよ。」
だから皆心なしかいつもより化粧に気合いが入ってるのか。
かわいいなぁ。
いいなぁ。私にもそんな頃があったのにな。
私がボーッと皆を見ていると、HRを知らせるチャイムが鳴った。
私はえっちゃんに手を振り、慌てて席につく。
チャイムが鳴り終わると、担任の立花先生が入ってくる。
先生は定年間近のおばあちゃん先生なんだけと、いつも穏やかで私は大好きだ。
立花先生は教卓の前に立つと、ニコっと笑った。
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