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(慣れってすげーなー。いや、凄いのは慣れるまでの時間か?どちらにしても慣れは凄い)
ディンが慣れについて感心しながら苦笑していると、
「ディーーーーン!」
「ん?」
明るい声が自分を呼び、だんだん大きくなってくる。周りのことを考えていないのか。
(この人のことをまるで考えない声の主は……あいつだよな…あいつしかいないよなぁ……)
溜め息混じりにディンが顔をゆっくり上げると、
「ディン!!」
「うおぉ!?」
燃えるような赤い髪をした美少女の顔がどアップで目の前にあった。
鼻と鼻がくっつきそうな距離に、慌てて椅子を後ろに下げるディン。慌てすぎて椅子ごと倒れそうになるのをなんとか踏ん張って耐えた。
「うおぉ!て何ようおぉ!て。それにその態度、あたしに失礼じゃない?」
腰に手をあてて美少女が言う。
「いきなり現れるからだろーが!心臓に悪いわ!ゼロ距離だったら誰だってビビるぞ!」
未だにバクバクする心臓をおさえて反論する。おおビックリした。
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