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彼に会うまでの間、アタシは心を落ち着かせいろんな事を考えた。
何が自分にとって大切なのかをよく考えようと言った静香の言葉を思い出しながら。
アタシにとって大切な事……。
それを頭の中に置き考えていくと、ちゃんと見えてきた。
もっと早くに気付けば良かったと思った。
そうしたらこんなに苦しまないで済んだのに。
でも、今からでも遅くはない。
ちゃんと自分の気持ちに向き合って決めた事なのだから、意志を強く持ち一歩前に進めばいいんだ。
そしてこの苦しみから自分を解放する。
どうしたらいいのかがはっきりすると、今まで悩んで胸につかえていたものがスーッと消えていった。
何も怖くはない。
静香を疎ましく思い嫌悪すら抱いたくせに、結局彼女の言葉でアタシは背中を押してもらっている。
静香。
ありがとう。
貴女の言葉はアタシに一歩前に踏み出す力を与えてくれた。
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