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「旭ちゃん。あの人誰？」
俺はムスッとした顔で旭ちゃんに聞いた。旭ちゃんは俺の指をたどってさっきの人を指差し、俺はコクリと頷いた。
「陸上部の吉田先輩だけど…。どうかした？」
「…何話してたの？」
きょとんとする旭ちゃん。それから少し考えている様子になった。
「まだ言えない。秘密だから…」
「そっか…。じゃあ帰ろうか？」
「うん！」
ショックだった。秘密って、なんだよっ!!
旭ちゃんとあいつの間にはなんか繋がりがあるのか？
俺には言えないなんて…。
俺…旭ちゃんとの距離が近づいたって、思ったけど…違ったのか？
今日は旭ちゃんと一言も話さないで帰った。
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