プロローグ

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「…まぁそんなことは別として」 「ん?」 こほん、とわざとらしく、咳払いをするメイド。 「…先ほどは、大変助かりました」 そう言って、メイドは深く深く頭を下げたかと思いきや、 「…ですが、あなたが私を遣える主人というのは、どういう意味でございますですか」 間髪を入れず質問をしてくる。 …まったく忙しいメイドだ。 とりあえず質問の内容としては、先ほどのその場しのぎのでたらめについてらしいのだが…。 「あー…あれは特に意味のない、ただのでまかせだよ。 気にするな」 彼は、そっけなくそう言う。
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