プロローグ

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コスプレのつもりか…はたまたただの変態なのか…。 兎にも角にも。 ただでさえ質が悪いというのに、あそこまで違和感なくそれらを着用しているあたり、さらに質が悪い。 女の子があそこまでテンパるのも、そりゃあ無理もないて。 「あの…どれかの商品を一品でも返却してもらえば、なんとかなると思いますけど…」 なんとか作った営業スマイルで、ささやかな助言をする女の子。 早く帰ってくれぇぇオーラが、全身から滲み出ている。 「…それは困りますです。どれか一品でも欠ければ、当初予定していた料理が作れません」 落胆した声色で、カゴに山積みされた食材に視線を落とすメイド。 …一体、どのようなご馳走を作ろうとしていたのか。 ちなみに合計代金、一万五千五百四十一円なり。
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