恋敵と書いてライバルと読む……?

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「ネコを捨てるなんて、全く、なんて飼い主だ! 責任が持てないなら、飼わなければいいのに……」  ぶつぶつと、捨てた人間に対して文句を言いながらも、少しいい出会いをしたのではないかと、そんなことを思っていた。  数分走り続けると、目的の丘に到着した。もう夜中もいいところなので、正直見つけられるかが不安だったが、恵一はすぐにネコを見つけることになった。 「……にゃあ」 「いや、にゃあって言われてもどう反応すればいいか分かんなくなるからね、ハートちゃん」 「そう? にゃはは。ところでけーいち、ここで何してるの?」 「葉音ちゃんこそなにしてるのさ? こんな時間に」  丘には猫を抱く女の子が一人座っていた。
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