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電話を終わらせると、恵一はすぐに葉音の待つ部屋へと戻っていった。
「もうすぐ野村さんが来るから、そのシュークリーム食べちゃいなよ? まぁ、持って帰ってもいいけど」
「野村? 野村が来るなら黒羽も来るなー。けーいち、電話した?」
「うん? したけどどうして?」
恵一がそう言うと、一瞬だけ葉音の顔から笑顔が消えた。が、すぐに戻り、
「そーかー。けーいちにはめーわくかけたな」
「迷惑なんかじゃないよ、全然。でも、次は俺に連絡くれると嬉しいな。そしたらケーキいっぱい焼いといてあげるからさ」
「けーいちのケーキか!? それは楽しみだー! 次は絶対連絡いれるぞー」
にへら、と葉音は表情を緩め、涎を垂らした。
「わわわ、葉音ちゃん!? 涎垂れてる! 拭いて拭いて!」
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