~遥かなる君へ~

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「なら行くか……」 俺は歩き始める。 「待ってよ!置いてかないでってば!」 彼女も慌てて追い掛けて来る。 「名前……名前教えてよ!」 少し走っただけなのだが、少し息が荒くなった彼女はそう言った。 名前ね……知ってもどうしようもないと思うけどな。 「桐原……桐原裕也だ……」 「私は……滝本美由……裕也でいいかな?」 いきなり下の名前も照れるんだけどな……まぁいいか。 「それでいいよ。別に呼び方はどうでもいいし。」 「ありがと!私は美由でいいから!」 お互い下の名前か……どこぞのカップルだよ……
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