悲しいサプライズ

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「別に…なんともない…。」 「こないだ彼氏がお泊まりしたんだって?」 「だからなに?先生だって彼女の一人くらいいるでしょ まだ若いんだし。」 「彼女かぁ~いたらこんなに毎日病院にはいないさ。それに、俺がみくちゃんに毎日会いにこれなくなってもいいの?」 「会いにこなくていいよ先生なんて。私に会いにきて論文のネタでも探してんの?」 「そんな事言うなよ…。みくちゃんは俺の大事な患者さんなんだから。 ほら、診察するよ…」 先生は気まずそうに聴診器を白衣のポケットから取り出した。 私の言葉は図星なはずだ。 担当の患者が死のうが生きようが医者にとってはどちらでもいいような気がする。 私は実験材料としてただ観察されているだけだ。 担当の先生はまだ20代後半で若いが、腕は確かなようで、看護婦さんからも信頼されているようだった。 だけど私は、この医者が大嫌いだった。 →
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