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「……へっ?」
間抜けな言葉を発してしまう。
な、何だ今の…!?
「な、な、何だ今の!?
た、助けて~!!」
俺が思ったのと同じことを叫びながら、残りの二人は走っていってしまった。
吹き飛ばされた大柄男もようやく立ち上がり、後を追って走り去っていった。
……フッ、実は弱いやつらだったんだな。
――それにしても。
それにしても、今いったい何が――
「……お前、何もんだ?」
不意に背後から声がした。
とても低い声。
俺はさっと振り向く。
そこには濃い眉にボサボサの黒髪の、がたいの良い男が。
真っ直ぐに俺を睨んでいた。
「だれ…ですか?」
俺がおずおずと聞くと、黒髪の男は声を荒げる。
「こっちが質問をしている。
お前は誰だ。
どこでそれを習った」
さっぱり訳がわからない。
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