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先日の咲先生ぶちギレ事件から一週間後、クラス対抗超能力向上対戦の当日がやって来た。
なぜ、一週間後になったかというと………聖条学園理事長、明石来人【アカシライト】の
『準備期間が必要なようだし、一週間後くらいに延期してくれ』
という発言によるものだった。
まぁ、簡単にすると、理事長の気まぐれである。
理事長の気まぐれは、嫌なことの予兆であるのだが………今回は、この気まぐれによって救われた生徒が数人存在する。
その内の一人、松原海斗は、朝の日差しを受けて驚いたように目をぱちくりとさせている。
「なぁ………樹よ」
驚いた顔のまま海斗は目の前にいる美少年、柊樹へと話しかける。
「わぁー、すごいね!カイ!LV8は越えたんじゃないかな」
海斗に話しかけられた樹は、笑顔をキラキラとさせて尊敬の眼差しで見ている。
その視線を受けた海斗は…
「うっ。やめろよその顔、惚れるじゃねーか」
と明らかに危ない(BL)発言をする。
「あはは、でも、カイには、すでに好きな人がいるだろう?」
その発言をさも当たり前のように聞き流す樹。
「まぁな!!俺には、タクっていう心に決めた想い人がいるからな!!」
なぜか誇らしげに言う海斗。
「あ、噂をすれば。カイ、タクだよ」
前方の人影を見て樹が口を開く。
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