一章 『検査』クラス対抗超能力向上対戦

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教室に入って来た咲先生、開口一番に言う。 「もう、みんな、知ってると思うが………今日は『検査』の日だ」 『検査』:学園都市内部の全学校が同じ日に同じことを行い、生徒のLV訂正・再提出を行うこと。 教室中から不満の声が上がる。咲先生はそれら全てを無視して話しを進めようとするが………… 「あー、いやだー!!」「絶対LV変わってないー」「なんで『検査』って毎月行われるのー!!」 ザワザワザワザワ。 生徒全員聞く気なしで騒いでいる。教卓の上に置いた咲先生の手から炎がボウッ吹き出る。 「!!まずい」「やべー!咲先生がキレた!!」 咲先生の能力は火。LVは10。聖条学園の教師の中でもトップクラスの実力だ。その咲先生がキレた場合、なんと実力行使に出るのだ。 「てめえら………静かにしやがれー!!!」 咲先生の掌から炎の渦がC組生徒に向かって発射された。ちなみに、咲先生はキレると性格が変わり恐ろしくなる。 生徒全員に向かって迫っていた炎の渦が教卓から数十センチという場所で不自然に止まる。 「先生、落ち着いてください」 おそらく、その現象の原因である樹が自分の席に着いたまま口を開く。 「邪魔するな!!樹!!能力を解除しろ!」
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