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つまらない授業、くだらない学生生活………でっかい空を見て気が紛れないときは、柵の外に立って自分の命を弄んでいた。
日が暮れるまでこの場所に入り浸っているのも、毎日の塾や受験勉強から少しでも遠ざかりたいという逃げでもあった。
自分で言うのもなんだが、僕は頭が悪い方ではなかった。必ず学年3位の中には僕の名前があり、周りは“優等生”という目で僕をいろんな風に見ていた。
「将来、医者か弁護士は確実よね?今のうちに…」という会話が女子グループから聞こえてきたときもあったし、「お前調子に乗ってんじゃねぇよ!」と頭の悪そうな奴らに喧嘩を売られることもしばしばだった。
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