プロローグ

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ここはどこかの戦場 飛び交う矢、巻き上がる砂埃 ぶつかりあう二つの軍勢 オリエント共和国――民主主義を掲げ、帝国に反抗し世界を二分する大国 エンブラント帝国――絶大な力を持つ国王と彼を支える貴族達により統治される大帝国。国王 ルイ・ゲシュタル・マンドランの辣腕により小国からオリエント共和国と世界を二分するまでに成長させる 開戦から何年たったのか? 両国の攻防は進退を極めており 両国をわける国境を越えた国が勝利を掴む―――――――そんな噂がたつほどだった そんな中帝国側が押され始めた 優位に立った共和国は国境を越えアドバンテージを得るために帝国側の陣営に流れ込む 帝国側が浮き足だち撤退を始める最中一人の大柄な男が共和国軍に真っ向から突っ込んでいった 帝国側の兵士は不思議なものを見た 周りが逃げ出す最中…一人の男が突っ込んでいく。 共和国軍の兵士は勢いに任せて男に斬り掛かる。 ――――刹那―――― 男は斬り掛かった兵士を例外なく真っ二つに斬り捨てた 後続の兵士は戦慄を覚える 十人が一瞬で… たじろぐ兵士に構わず 男はゆっくりと………しかし確実に突っ込んでくる 間合いに入った兵士を真っ二つにしながら 男はまったく輝きを持たない、まるで機械のような瞳を共和国側のテント―――将軍達がいる場所――を見据えると一直線に走りだす。 何人もの兵士を薙ぎ倒しながら… 「将軍!大変です!」 テントに兵士が入る きらびやかな実用的とは言えない鎧を纏う男は「どうした?」と返したが兵士には届かない 兵士は無惨にも真っ二つになり大柄な男が兵士を蹴飛ばしてテントに入った 男は将軍が何かを叫んだのを聞き入れず 躊躇わず切り捨てる 将軍の死亡を確認すると死骸をひきずって 男はその場所を立ち去った その夜。 共和国では将軍の戦死 さらに300人以上を殺害しさらに将軍を討ち取った正体不明の巨躯の兵士の噂が流れ とても共和国は追撃を行うことはできなかった しかし今回の戦闘は凄惨を極めた。 死者は軽く万単位を越え 帝国は苦しい立場だった
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