epilogue1

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前を歩く優のメルヘン小人姿を見て基也は微笑む。 テーマは「萌えキュン貴志姫と勇まし美花王子&お茶目な七人の小人」 貴志には白雪姫を忠実に再現するような真っ白なドレスとお姫様用のかつらが用意されている。 メイク道具ももちろん準備万全。カメラウーマンの莢も乗り気満々で、コスプレ大会前に晃司と心美と来るらしい。 美花には、残念なことに白タイツは嫌だと言うことでタイツではないが、こちらも全身真っ白な王子様風タキシード&小道具の剣、大きな白い羽がついている縁の広い帽子が用意されている。 他のメンバーの小人用には、森の小人を表すように、全身黄緑の上下で衿や袖にはフリルが施され、洋服には可愛い大きめの花が疎らにプリントされている。腰のエプロンもフリルが施され、二つあるポケットにはお花がついている。 女性陣はフリルの膝上スカートに黒色ブーツ。男性陣は広めのパンタロンパンツに黒色ブーツ。しかしどちらも黄緑にはかわりない。 さらに黄緑のトンガリ帽子には、小さな赤い花が何個も円を描くように縫い付けてある。 これらの衣装代は全て愛する息子達の為にと、晃司の懐から出されている物だが、それは豊しか知らない。 かなり素っ頓狂な格好だが、開き直って楽しんでいるメンバー達なので、周りの視線は全く気にしていない。 優「何処に隠れてるかなぁ~?」 顎に右手を置いて首を捻っている優が可愛くて基也は優を見つめてしまう。 背が低い優がメルヘン衣装を着ると、ほんとに可愛い小人に見えてしまう色ぼけな基也であった。
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