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優「はぁ……」
捜してる私達を無視して、美花達きっといちゃこいてるんだわ……。全く……。
小さく優が溜息をついた。基也はそれを見逃さない。
基也「優ちゃん、屋上行こうか」
前を歩く優に基也は声を掛ける。優は自然と振り返る。
優「え?屋上では何もしてないよ?」
キョトンとして優は首を傾げた。基也はニッコリ微笑んだ。
基也「だから行くんだよ」
そう言って基也は優の手を引いた。
優「そっか、美花達居るかも」
閃いたように優は笑顔になった。笑顔になった優に基也は微笑んだ。
屋上に上がると優はキョロキョロと周りを見回しながら屋上を端から端まで歩いた。
優「う~ん。居ないなぁ」
基也はフェンスに身体を預けて、そんな優を見つめる。自分の目で美花と貴志が居ないことを確認し終わった優は、基也の隣に来た。
優「的がハズレた~」
ブス面で優が口を尖らして、フェンスに身体を預けた。ふぅっと優は息を吐く。
基也「そんなことないよ。二人になれた」
優「え?」
CHU。
と基也は屈んで隣の優の唇にキスをした。
優「基ちゃん!?」
カアァと顔を赤く染めて優は基也から離れた。
基也「優ちゃん、どうしたの?」
何事も無いかのように平気な顔で基也は優に尋ねた。
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