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軽く豊に笑って、はあ、と溜息をつくと基也は立ち上がろうと腰を浮かす。
冴島「ああ、いい、いい」
豊が両手で座っていろと基也を制した。
相葉「私達、これから王子様とお姫様捜しに行くから」
基也「いや、でも……」
屋上を出て行った優が気になる基也は出入口を見た。
冴島「大丈夫。優ちゃんなら帰ってくるよ」
基也「え?」
心配そうな表情の基也に豊が明るく笑った。
冴島「優ちゃんなら、喧嘩してる場合じゃないって直ぐに気づくから。ねぇ、明美さん」
豊が愛しそうに明美へと振り返る。明美は笑顔で頷くと、基也の方を向いた。
相葉「最近、クールな優ちゃんが更にクールドライだものね。谷本君が潤いを与えてあげなきゃ、優ちゃん干からびちゃう」
大変!とでも言うように明美は両手を両頬に当てた。
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