―プロローグ―

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  ―いいか、よく聞け。俺の親父も、爺さんもそのまた爺さんも…この川と共に流れて来たんだ。 後から生まれくる人々の為に、この川が何処まで続くのかを教えるんだ。 国で…人種で分かれていようが、必ず繋がりがある事を伝えるために…。   俺が根を張るときは、次はお前が流れてくれ…       さんざん、言われてきた。何度も何度も同じように…。だから、俺も当たり前のように思っていた。 「ふふ…」 笑いがこぼれる。 夢のように感じていた旅立ちは近い。
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