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四月三日深夜未明
深夜、外は雨が降り出しているため、辺りは静まり返っている。
しかし、雨が降っているにもかかわらず傘も指さないで、青年が走っていた。
その形相は何かに追われているような顔で走っている。
青年「はぁ…はぁ…はぁ…」
青年は辺りを見回すと公衆電話を見つけて急いで電話ボックスの中に入り何処かに電話をかけた。
トゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…ガシャン!
電話は繋がったらしい。
青年「もしもし!」
青年が受話器に向って喋ると受話器越しから不機嫌そうな男の声が聞こえてきた。
男「誰だテメェ!こんな夜に電話かけやがって、コロスぞ!」
男はかなり不機嫌のようだ。
青年「慎二!俺だ雅樹だ!」
青年が自分の名前を言うと向こうの相手の声も変わりはじめた。
慎二「お前今が何時かわかってんのか?深夜だぞ!話なら明日聞いてやる」
そう言うと電話は切れた。
雅樹「慎二!ちょっと待ってくれ…」
その時、外から何か黒い塊みたいな物が電話ボックスに近付いて来た。
雅樹はそれに気付いたが時すでに遅し、その黒い塊が電話ボックス目掛けて突進してきた。
雅樹「やめろ!くるな…」
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