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しかし、相手が複数の能力を持っていて、紫鬼達のように打ち消しの能力がない場合、紫鬼の能力は相手の全ての能力に打ち消しを作用させる。
更にこの能力。
本編では『自分に害を成さない』と紫鬼が認識した能力や『能力というより体質』は打ち消すことが出来ないと説明してはいるが、
それ以外にも打ち消されない能力があり、その中にも、ある条件下で打ち消されてしまう能力がある。
先ず、上に書いてある通り『自分に害を成さない能力』は打ち消されない。それは、この能力が単なる自己防衛だという証拠である。
しかし、一度紫鬼達の脳や精神、体に無意識でも『害』だと認識されてしまうと、それは例えどんなものであっても、今後は打ち消しの対象になってしまう。
他に打ち消されないのが『知識』『体質』『体』などである。
しかしこれもまた紫鬼達に害を為せば、以後打ち消される。
妹紅や輝世等のように不老不死のものは、紫鬼達に手を出さなければ死ぬことはない。
一度でも手を出したり、敵意を冗談でも向けてしまえばその場で薬などの効果は打ち消されてしまい、永年を生きた体は一瞬にして灰になる。
……因みに『紫鬼の能力を封印する』など、これも能力を使って封印は出来ない。
何らかの道具がもつ能力も然り、例外は紫鬼が危険または厄介など思いこんでしまったら、その道具には意味がなくなってしまう。
この能力が半透明の空間になって見えるのは、紫鬼の脳が危険だと判断した人達だけ。
それ以外の人には全く持って何も見えない。
一種の危険信号である。(これは毒ですよみたいな)
危険、危険ではない、の判断は紫鬼の神経や筋肉、皮膚や脳が意志とは関係無く判断してしまう為、初対面の人でも半透明の空間は見える。
前に能力を液体等に例えたが、実際の所この能力は一種の毒電波(暗示の場合もある)のようなものである。
空間に入ったものには有無を言わさず、紫鬼の脳が相手の脳や神経等、全面的に
ある信号(相手の能力によって変わる)
を出したり、
脳等に直接暗示(相手の能力によって変わる)
をかけるのである。
それによって空間内、つまりは紫鬼の能力が及ぶ範囲内において、相手が能力を使うという行為を行えなくする訳である。
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