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視界に飛び込んできたのはなだめようとする翔吾の腕を必死に払いのけながら暴れる陽子の姿。
こんな陽子は見たことがなかった。
さすがに２人の間には入って行きづらく、少し離れた場所でその光景を見ているしかなかった。
でもすぐに陽子と視線がぶつかりバレてしまう。
―――なんだかすごくバツが悪い。
タイミングを掴めなかったからといい、つい身を潜めるようなことをしてしまった。
陽子の異変に翔吾もすぐに気づき私のほうを向き直る。
｢えっと……｣
一気に重い空気が漂いだし、私は言葉に詰まりながらも何か話そうと試みるが言葉が出てこない。
余計に空気は悪くなっていくのが分かった。
そんな私を陽子の隣で翔吾が渋い顔でして見ていた。
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