ターゲット、カラシン氏

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「プラティさん。俺の帰国は延期ですか?」  プレコは女なのに自分の事を俺と言う。プラティは私の名前。 「延期よ。ターゲットが増えたわ」 「分身したんですか?」 「もう一人、指定されたの」 「そうなんですか」  帰国したら焼肉を食べに行く約束をしていた。この国は、なぜか焼き肉屋が無い。  私達二人は今、ダニオという国に居る。出身は川を国境にしてるコリドラスという国。この二つの国は、とても仲が悪い。  私達は軍の兵士なんだけど迷彩服を着て戦ったりは、しない。スパイと言うか指定された人間の命を奪うのが仕事。  今、銃を分解してる。大きい部品は小さく切る。  一緒に、それをしているプレコが、その銃を使ってターゲットの顔を撃った。あとはダニオの警察に見つかる前に銃を処分する。  私が撃たなかったのは、ためらいが有るから。訓練で、いくら上手く出来ても相手が人間に、なると失敗してしまう。良心が、そうさせてるから人間と、してはマトモだけれど、殺し屋としてはダメ。  それに比べプレコは良心が全く無いみたい。
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