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そんな毎日もパパに悲しい顔なんてさせたくなかったから我慢した。
…大人はズルい。
見えないとこに傷をつける。
だんだん私は口も心も閉ざしていった。
それを心配してかパパは何かあったら相談してと言う。
…言えるわけないじゃない…。
言ったら我慢してきた今までが無になるんだよ…?
せめてパパだけはずっと笑っていてほしい。
だから相談もしなかったし、泣く事もしなかった。
…と昔の事を少しばかり思い出してぼーっとしていると、明子さんが怒鳴るのが聞こえた。
「華夜、聞いてるの?!」
そう言いながらビンタ。
頬がピリピリと痛い。
ただただ私はその人を睨んだ。
「その目ムカつくのよ…
まぁいいわ。
その憎い憎い顔を見るのも明日が最後なんですもの。」
不気味にクスクスと笑った。
一体…
「どういう事なの?」
「よく聞くといいわ。
あなたの御父様、総一さんが良い話もってきてくれたのよ。
何だかわかるかしら?」
「………。」
私はわからす黙っていた。
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