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「で、柊セックスさせてくれるって?」
パンを口一杯に頬張っていた浅井はソレを一気に吐き出した。
「うわっ汚ねえ」
「太一が変な質問すっからよ」
昼休み。いつものように教室の隅を陣取った浅井とその親友平山太一は仲良く昼食を取っていた。
そんな二人のパンのおかずはたいていエロトークと決まっていたが、『柊未奈』の名前に浅井は動揺を隠し切れなかった。
「変な質問って……お前が柊にセックスしてくれって言ってみようかな、なんて言うから、進展あったかなーって聞いただけだろ?」
「いや、いくら俺でも……」
「まあ、聞けるワケないか!」
大ウケする太一を見つめ、浅井はなんだか複雑な心境になるのであった。
――元はと言えば
そう。
太一が浅井に吹き込んだある情報こそが元凶なのである。
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