浅井凌の事情2

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「結構確かなスジからの情報なんだけどなあ。一回、聞いてみればいいのに~」 冗談混じりで笑う親友に「はい、実はもう早速聞いて、童貞だからセックスは駄目と言われたものの、お付き合いさせて頂く事になりました」と、出来る事なら言ってしまいたかった。 しかし、それは未奈から口止めされている。 浅井は口に詰め込めるだけのパンを詰め込んだ。 そうしないと、何か余計な事をしゃべってしまいそうだった。 「てか、なんで凌、そんな甘いパン大量に持ってるワケ?」 「びべ……だび……」 ”言えない”と言ったつもりらしい。 「まあ、いいや、一個ちょうだい?」 太一はコンビニ袋を漁ると、メロンパンを奪っていった。  
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