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「……って本当にアタシがそおゆうと思ってそんな事聞くの?」
僅かに開いた窓の隙間から入ってきた風が、柊未奈の茶色い髪を揺らす。
浅井凌は真剣に、彼女の言葉に頷いた。
「キミは……馬鹿なの?」
彼女は猫を彷彿させるくりっとしたそのつり目で不思議そうに彼の顔を覗き込んだ。
「割りとね」
彼は動じない。
いや、むしろ動じたら負けだと思っている。
最大限の微笑みを返す。
柊未奈はシラけた表情で彼を一瞥した。
「……サイテー」
柊未奈はそう呟くと、ピョンっと机から飛び降りた。
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