浅井凌の事情

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「浅井、セックスした事あるの?」 「無いっス」 てへ、というような感じで浅井はハニカんでみせた。 「ふうん」 それっきり、彼女が暫く黙っていたので、浅井は教室に響いている時計の針がカチカチとなる音を数えていた。 次に彼女が口を開いたのはカチカチが六十四回目の時だった。 「童貞とはしない」 結局、浅井は見事にフラれた。  
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