初電話

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「浩介、3番!」 「はいよ。」 午前9時。 会社の電話が一斉に鳴り出す。 オレは受話器を取り3番を押した。 「はい。お電話替わりました新田です。」 [お世話になっております。こまちフーズの山岸と申します。] 「お世話になっております。」 電話の相手はいつも締め時間を守らず納期も守らない厄介な所だった。 だけど…。  いつもと声が違う… いつもはもっとオバサンくさい声だったハズ…  だいたい、山岸って名前だった  っけ? イヤ、そんな事より… 今日の相手の声が すげー、綺麗な声で…。 とりあえず 「お世話になっております。」と 答えるのが精一杯だった…。 .
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